2026年のドラフト会議は10月22日(木)に行われる。1位候補の中で、規格外の二刀流として注目を集めているのが、山梨学院高校の菰田陽生投手だ。報道では、大谷翔平以来の大器として注目する球団も多いと伝えられ、全12球団から調査書が届いている。この記事では、投手と打者それぞれの評価、昨年からの故障と復帰の経過、プロでの二刀流の可能性を整理する。
プロフィール
菰田陽生は195cm・100キロ超の右投右打。千葉西シニアから山梨学院高校に進んだ。体格のスケールは今年のドラフト候補の中でも際立っており、投手と野手の両方で素材の大きさを感じさせる。身長や体重は報道によって数字が異なるが、規格外の体格であることは共通して伝えられている。
投手としての評価
2年春のセンバツでは152キロを計測した。これは2年生の選抜大会での最速タイ記録として紹介されている。ドラフト会議ホームページによると、直球のホップ成分は66.9cmと計測された。プロの投手では50cm台が優秀とされるなかで、その数字の大きさが評価されている。
ホップ成分の大きい直球は、打者の手元で球が浮き上がるように見えるため、空振りやフライアウトを奪いやすい。高校生の段階でこの質の直球を持っている点は、プロで先発にもリリーフにも使える可能性を示している。
一方で、担当スカウトの多くは野手として評価を付けているとも伝えられている。投手と野手のどちらで指名するかは、球団によって判断が分かれるところだ。
故障と復帰の経過
昨年の夏の甲子園準決勝で肘を痛めたと報じられている。その影響もあり、秋の関東大会や明治神宮大会では、球速が140キロ台前半にとどまる時期があった。その後、春のセンバツでは最速152キロを計測し、球速の回復を示した。
今春のセンバツ1回戦では、一塁守備中のアクシデントで左手首を骨折した。一塁守備に復帰したのは117日ぶりで、今夏の山梨大会準々決勝だった。本人は「不安はない」と話している。故障からの完全復帰を示したことは、プロのスカウトにとって安心材料になるはずだ。
高校生にとって、大きな故障は投手と野手の両方の評価に影響する。特に投手は肩肘への負担が問われるため、復帰後の球速と登板内容の確認が指名判断の材料になる。
打者としての評価
3年春のセンバツでは特大の本塁打を放ち、投打ともに甲子園で存在感を示した。今夏の山梨大会では、初戦で高校通算本塁打を伸ばす2ランを放っている。木製バットでの打撃練習では推定140メートルの当たりを記録したと報じられており、長打力の高さも際立つ。
報道では、昨年夏以降に打撃の技術が進化したと指摘されている。春夏の甲子園で打率が高かったとも伝えられ、野手としての評価は着実に上がっている。
長打を打てる体格と、木製バットで飛距離を出せるパワーは、野手としての大きな武器になる。一方で、高校の打撃は変化球への対応や、プロの速球への反応が課題になりやすい。プロ入り後は、まず打撃の再現性を高めることが求められるだろう。
プロでの二刀流
菰田本人は、プロ入り後も二刀流を続ける意思を固めている。吉田洸二監督も「投打の両方で“もっとやれる”という自信がある」と、その決断を尊重する姿勢を示している。巨人と阪神とはすでに面談を済ませていると報じられている。
二刀流を続けるためには、投手と野手の練習量をどう配分するかが大きな課題になる。プロではどちらかに専念する選手が多いため、指名後の育成方針と体のケアが、二刀流の成否を左右する。指名する球団には、どちらかに偏らず育てる覚悟と体制が求められる。
過去には、投手と野手の両面で評価された選手がプロで苦労した例もあり、二刀流は簡単な道ではない。それでも、投手として先発を任せられる球速と、野手として中軸を任せられる長打力の両方を持つ選手は極めて少ない。菰田の素材の大きさは、そのリスクを上回る魅力として映るだろう。
想定される育成のプラン
プロでの育成は、まず投手と野手のどちらかを主軸に据え、もう一方を補助的に練習する形が現実的だ。体格を生かした投手としての先発育成と、野手としての打撃強化を並行して進める場合、一軍の登板と出場の機会をどう割り振るかが焦点になる。
ケガのリスクを考えると、故障明けの肘の状態を見ながら、投球練習の量を段階的に増やす必要がある。球団によっては、まず二軍で野手として出場を重ね、投手としての育成は体の状態を確かめてから進める方針を取るかもしれない。
ドラフト当日の注目点
菰田の指名は、競合になる可能性が高い。どの球団が引き当てるのか、そして指名時に投手として育てるのか、野手として育てるのかが示されるかが、当日の注目点になる。
指名後の起用法は、菰田本人の希望とチームの方針の両方を考慮して決まるとみられる。球団がどのような二刀流の形を描いているのかは、ドラフト後の会見で明らかになるだろう。
まとめ
菰田陽生は、投手と打者の両面でスケールの大きさを持つ高校生だ。ドラフト1位の候補として名前が挙がり、どの球団が指名するのかが注目される。投打のどちらで評価されるかによって、プロでの将来像は大きく変わる。故障からの復帰状況と指名後の育成方針が、二刀流の可能性を測る鍵になる。
出典
・2026年のドラフトで1位候補に挙がる二刀流・菰田陽生|報知高校野球
・菰田陽生投手に全12球団から調査書、巨人・阪神はすでに面談済み|ドラフト会議ホームページ
・菰田陽生投手が一塁守備で完全復活|ドラフト会議ホームページ
・菰田陽生(山梨学院高)の選手査定|ベースボールチャンネル