プロ野球 日本ハム

【2026ドラフト】日本ハムのドラフト戦略|本塁打177本の打線も守備と中堅に課題 左の先発の世代交代が補強ポイント

10月22日のプロ野球ドラフト会議に向けて、日本ハムは10月13日の第5回スカウト会議で、約90人の指名候補の評価を確認した。新庄剛志監督のもとで戦った今季は78勝62敗3分の3位。CSではファーストステージで西武を破ったものの、ファイナルステージではソフトバンクに3連敗で敗退した。

チーム本塁打177本はリーグトップと打線の長打力は健在だが、守備や投手陣の世代交代には課題も残る。この記事では、日本ハムの今季の成績、投手・野手の年齢構成、ポジション別のスタメン出場回数を表で確認し、チームの弱点を踏まえたドラフト戦略を考える。

今季の成績―本塁打はリーグトップ

項目成績リーグ順位
順位3位-
勝敗78勝62敗3分-
勝率.5573位
得点5912位
失点5293位
チーム打率.2482位
本塁打1771位
盗塁752位
チーム防御率3.383位
CSファイナルステージ敗退-

日本ハムは首位のソフトバンクから13ゲーム差の3位。チーム本塁打177本はリーグトップで、得点591、チーム打率.248、盗塁75はいずれもリーグ2位と、攻撃力は高かった。一方、チーム防御率3.38、失点529はリーグ3位。シーズンの失策数88は両リーグ最多で、CSファイナルステージでも守備の乱れから逆転を許した。

年齢・ポジション別の戦力構成

投手

年齢投手(右)投手(左)
〜20柴田・清水大暉藤田
21孫
22達
23大川・福島・畔柳・柳川
24浅利・山城細野
25
26金村・古林・山本・松岡・清宮虎多朗矢澤
27北山・ラオ・菊地
28河野・堀
29伊藤
30
31生田目・齋藤
32田中・池田上原
33島本
34玉井・有原加藤・山﨑
35〜福谷宮西
人数2610

野手

年齢捕手内野(右打)内野(左打)外野(右打)外野(左打)
〜20藤森半田
21明瀬
22常谷
23有薗阪口・大塚エドポロ
24進藤山縣細川
25吉田宮崎・水谷
26田宮野村・奈良間水野万波
27カストロ清宮幸太郎
28梅林五十幡
29郡司・リン上川畑今川
30マルティネス・清水優心淺間
31レイエス
32
33
34西川
35〜
人数97763

支配下選手を今季の年齢とポジション(投手は右左、野手は打席の右左)で分けたのが上の2つの表だ。投手は右の先発が充実している一方、左の先発の主力の加藤貴之と山﨑福也がともに34歳。野手は捕手が豊富な一方、外野の左打ちが少なく、若手もいない。

野手の課題―中堅と守備力

主な野手の今季成績

選手年齢守備・打席試合打席打率本塁打打点盗塁OPS
水野達稀26内野・左132553.289115816.783
レイエス31外野・右128531.31332820.946
清宮幸太郎27内野・左135513.23723652.758
万波中正26外野・右119466.25721550.772
野村佑希26内野・右118429.25717614.717
郡司裕也29捕手110381.2517280.718
田宮裕涼26捕手94289.2667304.695
奈良間大己26内野・右116250.2495247.672
カストロ27内野・右71222.2158244.644
水谷瞬25外野・右62217.2396232.664
進藤勇也24捕手66160.2118180.724
大塚瑠晏23内野・左61156.1816160.615
吉田賢吾25捕手53149.2698191.820
細川凌平24内野・左84138.2192118.624
有薗直輝23内野・右35127.2271112.650
五十幡亮汰28外野・左101127.2240313.526
山縣秀24内野・右61107.227052.533

打線の中心は、打率.313、32本塁打、OPS.946の首位打者レイエスだ。清宮幸太郎(23本塁打)、万波中正(21本塁打)、野村佑希(17本塁打)と長打を打てる打者がそろい、遊撃の水野達稀もOPS.783と結果を残した。捕手の吉田賢吾も149打席でOPS.820と、限られた機会で長打力を示している。

ポジション別のスタメン出場回数

ポジション1位2位3位
捕手田宮(74)進藤(49)郡司(11)
一塁清宮幸(108)野村(10)レイエス(9)
二塁奈良間(54)大塚(26)カストロ(15)
三塁郡司(58)有薗(33)野村(30)
遊撃水野(122)大塚(9)山縣(7)
左翼野村(41)水谷(38)郡司(17)
中堅カストロ(29)矢澤(25)五十幡(24)
右翼万波(111)野村(11)水谷(9)
指名打者レイエス(117)柴田(5)野村・吉田(各3)

今季143試合のスタメンをポジション別に集計した。カッコ内はスタメンでの出場試合数だ。

  • 固定できたポジション:遊撃の水野(122試合)、指名打者のレイエス(117試合)、右翼の万波(111試合)、一塁の清宮(108試合)
  • 中堅:カストロ(29試合)、矢澤宏太(25試合)、五十幡亮汰(24試合)、吉田(17試合)と、最多でも29試合。最もレギュラーが不在だったポジション
  • 二塁:奈良間大己が54試合で最多で、大塚瑠晏(26試合)、カストロ(15試合)、山縣秀(14試合)と併用
  • 三塁:郡司裕也(58試合)、有薗直輝(33試合)、野村(30試合)の併用
  • 左翼:野村(41試合)、水谷瞬(38試合)、郡司(17試合)の併用

打順を見ると、4番も郡司(36試合)、レイエス(31試合)、万波(31試合)、野村(26試合)と4人で分け合った。長打を打てる打者はそろっている一方、守備位置が固まらず、打者の起用を優先した布陣になっている。CSファイナルステージでも、一塁や左翼の守備の乱れが敗戦につながった。特に中堅はレギュラー不在で、守備範囲の広い外野手の補強は急務だ。

捕手―人数は豊富

捕手年齢試合打席打率本塁打打点OPS
郡司裕也29110381.251728.718
田宮裕涼2694289.266730.695
進藤勇也2466160.211818.724
吉田賢吾2553149.269819.820
マルティネス302141.13924.550
清水優心302137.12514.472
梅林優貴2825.00000.000

捕手は田宮裕涼(26歳)が74試合、進藤勇也(24歳)が49試合でスタメンマスクをかぶった。郡司、吉田も捕手登録で、20代の捕手が多くそろう。捕手の補強の優先度は低い。

投手の課題―左の先発の世代交代

投手投年齢登板勝敗SH投球回防御率
伊藤大海右2926101000172.23.18
北山亘基右272413300147.22.56
達孝太右22275825124.22.96
加藤貴之左3420123001152.90
有原航平右34177900103.14.44
福島蓮右2327641580.13.14
細野晴希左2412350073.23.42
山﨑福也左3417510060.22.67
柳川大晟右235341305521.56
上原健太左324223011384.03
島本浩也左334623222382.61
田中正義右324014118384.26
堀瑞輝左28434111934.22.60
孫易磊右2122210830.22.64

右の先発は充実している。北山亘基(27歳)が13勝3敗で最多勝、伊藤大海(29歳)がチーム最多の172回2/3を投げ、22歳の達孝太も防御率2.96と先発に定着した。救援も柳川大晟(23歳)が30セーブ、防御率1.56と抑えに成長した。

課題は左の先発だ。加藤(12勝3敗、防御率2.90)、山﨑(防御率2.67)はともに34歳で、右の有原航平も34歳で防御率4.44と苦しんだ。若い左腕は細野晴希(24歳)が5敗、防御率3.42と、まだ先発に定着できていない。救援の左腕も、上原健太(32歳)、島本浩也(33歳)とベテランが中心だ。

スカウト会議の動向

日本ハムは1位候補を公表していない。木田優夫GM代行は、1位の事前公表について「時と場合による。今は何とも言えない」と話し、「うちはずっと一番いい選手から取っている。それに変わりはない」と方針を説明した。

大渕隆スカウト部長は、10月14日に横浜高の織田翔希投手と面談。「将来メジャーに行くかもしれないけど、日本でも頑張ってほしいなと思う」と話し、1位候補かと問われると「もちろん。担当も推していました」と答えた。ただし、織田はその後メジャー挑戦を表明しており、指名の対象からは外れる。2月の段階では、1位候補として山梨学院高の菰田陽生、青山学院大の鈴木泰成らを含む約15人をリストアップしていたと報じられている。

日本ハムのドラフト戦略

ここまでの分析を踏まえると、日本ハムのドラフト戦略は次のように整理できる。

1位:最も能力の高い選手、または左の先発

木田GM代行が話すように、日本ハムは「一番いい選手から取る」方針を続けている。織田がメジャー挑戦を表明したことで、2月から1位候補に挙がっていた菰田や鈴木泰成を1位で狙う可能性が高い。チーム事情から考えれば、加藤と山﨑の後継となる左の先発が最も必要なポジションだ。12球団のドラフト戦略の記事でも挙げたように、米沢友翔(関西大)、渡辺和大(慶應大)、有馬伽久(立命館大)ら、今年は大学生の左腕が豊富にそろう。

2〜3位:守備力の高い外野手

中堅はレギュラーが不在で、守備の乱れも課題になった。打撃では長打を打てる選手がそろっている分、2位以降では守備範囲の広い外野手を優先したい。外野の左打ちが少ないことを考えれば、王子の柴崎聖人のような左打ちの即戦力外野手も候補になる。

中位以降:二塁・三塁と左の救援

二塁、三塁も併用が続いたため、中位以降で守備力のある内野手を加えたい。救援の左腕もベテランが中心で、社会人の樋口新(王子)のような即戦力の左腕は、先発と救援の両面で戦力になる。

まとめ

  • 日本ハムは78勝62敗3分の3位。本塁打177本はリーグトップ
  • レイエスが首位打者、清宮・万波・野村と長打を打てる打者がそろう
  • 失策88は両リーグ最多。中堅はレギュラー不在で、二塁・三塁・左翼も併用
  • 左の先発の加藤・山﨑はともに34歳で、世代交代が課題
  • 捕手は20代が豊富で、補強の優先度は低い
  • 1位は最も評価の高い選手か左の先発。2位以降で守備力の高い外野手と内野手を補強したい

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出典

・日本ハムがスカウト会議、指名候補約90人を確認|ドラフト会議ホームページ
・ドラフト会議2026年北海道日本ハムファイターズ指名予想|球歴.com
・日本ハム黒星発進、アキレス腱の守備に次々ほころび|中日スポーツ
・2026年 北海道日本ハムファイターズ|スタメンデータベース
・NPB.jp 2026年度 パシフィック・リーグ チーム勝敗表
・NPB.jp 2026年度 パシフィック・リーグ チーム打撃成績
・NPB.jp 2026年度 パシフィック・リーグ チーム投手成績
・NPB.jp 2026年度 北海道日本ハムファイターズ 個人打撃成績

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