ソフトバンクの東浜巨投手(36)が、トレードで広島へ移籍することが11月5日に分かったと、日刊スポーツやスポーツニッポンなどが報じた。スポーツニッポンなどによると、交換要員や金銭を伴わない無償トレードで、6日にも両球団から発表される見通しだ。
東浜はプロ14年目の今季、初めて一軍登板なしに終わった。この記事では、通算76勝の年度別成績と、今季の二軍成績を全12試合の結果とあわせて整理し、広島で担う役割を考える。
東浜巨の広島移籍 報道の内容
東浜は昨オフに国内FA権を行使したが、他球団からのオファーはなく、ソフトバンクに宣言残留した。スポーツニッポンは、当時の推定年俸1億5000万円で補償が必要なBランクだったことがネックになったと伝えている。今季の推定年俸は1億1000万円だ。
ソフトバンクには支配下枠の事情もある。西スポWEB OTTO!によると、今オフの支配下選手は戦力外通告などで61人となり、今秋ドラフトで指名した9人が全員入団すると上限の70人に達する。外国人選手の契約を考えれば、1枠でも空けておきたいところだ。
一方の広島は、森下暢仁が11月4日に国内FA権の行使を表明し、床田寛樹も行使する見込みで、先発の補強が急務になっている。スポーツニッポンによると、広島は今季から東浜をチェックし、データ分析でも球の質の良さを確認していた。亜大の同期である飯田哲矢チーフアナリストの存在も伝えられている。スポーツ報知は、直球が140キロ台後半を維持していると評価する。
今季、一軍で出番がなかった東浜は「もちろんホークスには愛着もあるし好き、ここで終われるのが一番だけど…。まだまだ、このままでは終われない」と話していたという。37歳となる来季へ向けても「老け込むつもりはない」と、日刊スポーツは伝えている。
東浜巨の年度別成績 通算180登板で76勝46敗
| 年度 | 登板 | 勝 | 敗 | 完投 | 完封 | 投球回 | 奪三振 | 与四球 | 被本塁打 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2013 | 5 | 3 | 1 | 1 | 1 | 28 2/3 | 25 | 9 | 4 | 2.83 |
| 2014 | 7 | 2 | 2 | 0 | 0 | 35 1/3 | 30 | 23 | 3 | 3.82 |
| 2015 | 6 | 1 | 2 | 0 | 0 | 28 | 23 | 17 | 2 | 4.82 |
| 2016 | 23 | 9 | 6 | 0 | 0 | 135 | 100 | 37 | 13 | 3.00 |
| 2017 | 24 | 16 | 5 | 2 | 1 | 160 | 139 | 44 | 17 | 2.64 |
| 2018 | 17 | 7 | 5 | 2 | 0 | 103 | 83 | 32 | 15 | 3.32 |
| 2019 | 7 | 2 | 2 | 0 | 0 | 35 1/3 | 26 | 23 | 5 | 6.37 |
| 2020 | 19 | 9 | 2 | 0 | 0 | 119 | 102 | 49 | 10 | 2.34 |
| 2021 | 14 | 4 | 4 | 0 | 0 | 75 1/3 | 61 | 22 | 7 | 3.70 |
| 2022 | 23 | 10 | 6 | 1 | 1 | 136 | 94 | 37 | 14 | 3.11 |
| 2023 | 17 | 6 | 7 | 0 | 0 | 99 2/3 | 73 | 24 | 6 | 4.52 |
| 2024 | 11 | 3 | 2 | 0 | 0 | 56 | 39 | 11 | 7 | 3.38 |
| 2025 | 7 | 4 | 2 | 0 | 0 | 32 1/3 | 19 | 5 | 2 | 2.51 |
| 2026 | 0 | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| 通算 | 180 | 76 | 46 | 6 | 3 | 1043 2/3 | 814 | 333 | 105 | 3.30 |
通算成績は180試合で76勝46敗、防御率3.30。勝率.623で、ソフトバンク一筋で貯金30を作った。最大の勲章は、16勝5敗、防御率2.64で最多勝を獲得した2017年だ。この年の160回は自己最多で、規定投球回に到達した唯一のシーズンでもある。2桁勝利は、ほかに10勝を挙げた2022年だけで、この年の5月11日には西武戦でノーヒットノーランも達成した。
一方で、シーズンを通して投げ続けられた年は多くない。100回以上を投げたのは5度で、右ひじの手術を受けた2019年は7試合で防御率6.37に終わった。短い回数でも結果を残すのが東浜の特徴で、2020年は19試合で9勝2敗、防御率2.34と高い勝率を記録した。
近年は登板数が減っている。2023年は17試合で防御率4.52と苦しみ、2024年は11試合、2025年は7試合にとどまった。ただ、この2年間の合計は18試合で7勝4敗、88回1/3を投げて防御率3.06と、内容そのものは悪くない。投げれば試合を作れるのに、登板機会が減っていった形だ。
今季の二軍成績 12試合で6勝4敗、防御率2.37
| 登板 | 勝 | 敗 | 投球回 | 被安打 | 被本塁打 | 与四球 | 与死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12 | 6 | 4 | 57 | 58 | 0 | 15 | 0 | 43 | 23 | 15 | 2.37 |
今季の東浜はキャンプをB組でスタートし、開幕一軍を逃して、二軍で先発ローテーションを回った。6勝は岩崎峻典の7勝に次ぐチーム2位で、最も目を引くのは57回を投げて被本塁打0という数字だ。
| 指標 | 2026年 二軍 | 2025年 一軍 | 一軍通算 |
|---|---|---|---|
| 防御率 | 2.37 | 2.51 | 3.30 |
| 奪三振率 | 6.79 | 5.29 | 7.02 |
| 与四球率 | 2.37 | 1.39 | 2.87 |
| 被本塁打率 | 0.00 | 0.56 | 0.91 |
| WHIP | 1.28 | 1.08 | 1.23 |
一軍通算と比べると、与四球率は2.37と低く、制球面は安定している。奪三振率は通算の7.02をやや下回るものの、昨季の一軍の5.29よりは高い。
注意したいのは、失点23に対して自責点が15と、8点の差があることだ。失策が絡んだ失点が多く、失点で計算すると9回あたり3.63になる。防御率の2.37だけで見ると、実際の内容よりやや良く映る面はある。
| 投手 | 登板 | 勝 | 敗 | 投球回 | 奪三振 | 与四球 | 被本塁打 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前田純 | 15 | 4 | 4 | 88 | 70 | 17 | 5 | 3.07 |
| 北斗 | 14 | 3 | 1 | 79 1/3 | 62 | 28 | 5 | 2.61 |
| 大関友久 | 12 | 2 | 6 | 73 1/3 | 45 | 21 | 6 | 4.30 |
| 岩崎峻典 | 12 | 7 | 1 | 60 1/3 | 40 | 19 | 1 | 2.39 |
| 大山凌 | 22 | 1 | 2 | 58 | 53 | 20 | 1 | 1.71 |
| 東浜巨 | 12 | 6 | 4 | 57 | 43 | 15 | 0 | 2.37 |
| 中村稔弥 | 19 | 3 | 2 | 54 2/3 | 55 | 7 | 2 | 2.14 |
| 張峻瑋 | 12 | 5 | 1 | 50 1/3 | 47 | 11 | 3 | 2.50 |
50回以上を投げたソフトバンクの二軍投手8人の中で、被本塁打0は東浜だけだ。防御率は登板数の多い大山凌と中村稔弥に次ぐ3番目で、登板15試合以下の投手に限れば最も低い。
全12登板の結果 右肩痛で3カ月の離脱
| 回 | 日付 | 相手 | 球場 | スコア | 結果 | 投球内容 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3月20日 | 阪神 | タマスタ筑後 | 4-3 | 勝 | - |
| 2 | 3月27日 | オリックス | タマスタ筑後 | 9-5 | 勝 | - |
| 3 | 4月3日 | 巨人 | ジャイアンツタウン | 0-1 | 敗 | - |
| 4 | 4月16日 | 阪神 | SGL尼崎 | 4-0 | 勝 | - |
| 5 | 4月24日 | 広島 | 由宇 | 5-11 | 敗 | 4回7失点 |
| 6 | 5月9日 | 阪神 | SGL尼崎 | 0-5 | 敗 | 2回2失点(自責点0) |
| 7 | 5月16日 | オリックス | 堺 | 7-6 | 勝 | - |
| 8 | 8月16日 | 阪神 | タマスタ筑後 | 1-0 | 勝敗なし | 3回無失点 |
| 9 | 8月23日 | 阪神 | SGL尼崎 | 2-3 | 敗 | - |
| 10 | 8月30日 | 広島 | タマスタ筑後 | 1-0 | 勝 | - |
| 11 | 9月11日 | 広島 | タマスタ筑後 | 4-2 | 勝 | 5回2失点 |
| 12 | 9月18日 | 阪神 | タマスタ筑後 | 4-1 | 勝敗なし | 7回1失点 |
※スコアはソフトバンク側から表記。投球内容は報道などで判明した試合のみ記載した。
開幕直後は順調だった。最初の4試合は3勝1敗、防御率2.70。ところが4月24日の広島戦(由宇)で4回7失点と崩れ、5月9日の阪神戦は2回2失点(自責点0)で敗戦投手となった。5月9日の時点では、防御率が3.38まで上がっていた。シーズン全体で見ると、4月24日の1試合を除く11試合は53回で16失点となる。
その後、一軍の先発が手薄だった時期に右肩を痛め、5月16日のオリックス戦を最後に離脱した。右ひじの故障は何度も経験してきたが、右肩は初めてだったという。慎重にリハビリを進め、8月16日の阪神戦で3カ月ぶりに実戦復帰すると、3回37球を無失点、最速147キロと手応えをつかんだ。本人はこの試合後、「こんなに出るとは思っていなかった」と球速に驚きつつ、「これだけ苦しかったのは初めてかもしれない」と振り返っている。
復帰後の5試合は2勝1敗。8月30日と9月11日には、来季から所属する広島の二軍を相手に連勝した。9月11日は5回80球で2失点、最終登板となった9月18日の阪神戦は7回95球を投げて1失点と、球数とイニングを伸ばしてシーズンを終えている。右肩の故障から復帰したあと、7回まで投げられることを示した点は、移籍先にとっても大きい。
一軍で出番がなかった理由 91勝の分厚い先発陣
二軍で結果を残しても、一軍に呼ばれなかった背景には、ソフトバンク先発陣の層の厚さがある。今季のチームは91勝49敗3分でパ・リーグを制し、大津亮介(12勝)、松本晴(12勝)、前田悠伍(12勝)、上沢直之(10勝)の4人が2桁勝利を挙げた。モイネロも復活し、上茶谷大河やスチュワート・ジュニアも控えていた。
離脱前の5月には、徐若熙と大関友久が相次いで登録を抹消され、斉藤和巳二軍監督が「先発に関してはそういう状況が続いているので、大いにチャンスがあると思います」と話す場面もあった。東浜が右肩を痛めたのは、まさにそうした時期だった。巡ってきたチャンスを故障で逃したことは、本人にとって痛かっただろう。
広島の先発事情 来季はローテーション争いへ
| 投手 | 登板 | 勝 | 敗 | 投球回 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 床田寛樹 | 23 | 8 | 6 | 143 1/3 | 2.76 |
| 森下暢仁 | 23 | 7 | 11 | 137 2/3 | 3.60 |
| 栗林良吏 | 19 | 7 | 6 | 121 1/3 | 2.89 |
| 岡本駿 | 26 | 7 | 7 | 101 2/3 | 4.25 |
| 森翔平 | 19 | 3 | 6 | 94 | 3.54 |
| 玉村昇悟 | 16 | 2 | 6 | 85 1/3 | 2.64 |
広島は今季61勝78敗4分でセ・リーグ4位。チーム防御率3.39はリーグ5位、得点431はリーグ最少だった。FA権を行使する床田と森下の投球回を合わせると281回で、チーム全体の1282回2/3の約22%を占める。2人が抜ければ、100回以上を投げた投手は栗林良吏と岡本駿だけになる。
東浜は加入すれば投手陣の最年長となる。100回以上を投げたのは2022年が最後で、一軍から1年離れた37歳のシーズンに、いきなり規定投球回を求めるのは現実的ではないだろう。それでも、経験のある先発が登板間隔を調整しながらローテーションの一角を担えれば、広島にとって十分な戦力になる。若手への助言も期待できる。今季の二軍でも、若手投手に調整法や技術を教えていたという。
まとめ
- 東浜巨がソフトバンクから広島へ移籍へ。無償トレードと報じられ、11月6日にも発表される見通し
- 通算180試合で76勝46敗、防御率3.30。2017年に16勝で最多勝、2022年にノーヒットノーランを達成した
- 今季はプロ14年目で初めて一軍登板なし。二軍では12試合で6勝4敗、防御率2.37、57回で被本塁打0だった
- 5月16日を最後に右肩痛で離脱したが、8月16日に復帰。最終登板の9月18日は7回1失点だった
- 広島は床田と森下がFA権を行使し、2人で投球回の約22%を占める。東浜は来季、先発枠を争う
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出典
・ソフトバンク東浜巨、広島移籍へ「このままで終われない」登板機会に飢え新天地でもうひと花|日刊スポーツ
・広島 ソフトバンク・東浜巨を無償トレードで獲得!床田&森下FA行使で不透明な先発陣テコ入れ|スポーツニッポン
・【広島】ソフトバンク・東浜巨をトレードで獲得 6日に正式発表へ|スポーツ報知
・ソフトバンク一筋76勝の東浜巨が「無償トレード」で移籍へ|西スポWEB OTTO!
・ホークス東浜巨投手、広島にトレードで移籍へ 通算76勝|西日本新聞me
・ソフトバンク東浜巨、3カ月ぶりの復帰登板で無失点|西スポWEB OTTO!
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・ソフトバンク・東浜がまさか2軍戦で4回7失点の大乱調|デイリースポーツ
・東浜巨 選手ページ|SPORTS STATION
・東浜巨 個人年度別成績|NPB.jp
・NPB.jp 2026年度 福岡ソフトバンクホークス 個人投手成績(ファーム)
・NPB.jp 2026年度 ファーム 日程・結果
・NPB.jp 2026年度 広島東洋カープ 個人投手成績