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【2026ドラフト】阪神のドラフト戦略|1位は青学大・渡部海が有力 佐藤輝明の移籍と1〜5番以外の弱さを年齢別戦力表で分析

10月22日のプロ野球ドラフト会議を前に、阪神が青山学院大の渡部海(わたべ・かい)捕手を1位で指名する方針を固めたと報じられた。リーグ連覇を果たしながら、CSファイナルステージではDeNAに4連敗で敗退。さらに、三冠王の佐藤輝明はポスティングでのメジャー移籍を希望しており、今オフの移籍が濃厚とみられている。

この記事では、阪神の今季の成績と投手・野手の年齢構成を表で確認し、チームの弱点を踏まえたドラフト戦略を考える。

今季の成績―投手力でリーグ連覇

項目成績
順位1位(リーグ連覇)
勝敗79勝62敗2分
勝率.560
得点518
失点439
チーム打率.246
本塁打125
盗塁75
チーム防御率2.79
CSファイナルステージ敗退(DeNAに4連敗)

阪神は79勝62敗2分で、球団史上初のリーグ連覇を達成した。原動力は投手陣で、チーム防御率2.79、失点439はリーグ屈指の数字だ。村上頌樹が最優秀防御率(1.85)、髙橋遥人が最多勝(16勝)、才木浩人が最多奪三振と、先発の3本柱がタイトルを分け合った。

一方、得点は518で、リーグ最多のDeNA(557)を下回る。打線は佐藤、森下翔太、大山悠輔らの中軸に頼る形で、CSファイナルでは佐藤と森下が欠場した試合で3試合連続の無得点に終わった。

年齢・ポジション別の戦力構成

投手

年齢投手(右)投手(左)
〜20今朝丸・早瀬
21
22茨木門別
23神宮
24下村・椎葉
25工藤・木下・能登・石黒・津田及川・富田
26伊原
27早川・岡留・湯浅桐敷
28才木・村上・ラグズデール
29石井
30モレッタ伊藤・ルーカス
31大竹・髙橋
32畠セベリーノ
33
34
35〜ドリス岩崎
人数2111

野手

年齢捕手内野(右打)内野(左打)外野(右打)外野(左打)
〜20
21山田・百﨑井坪
22中川谷端
23町田・嶋村立石岡城前川
24佐野髙寺
25藤田福島
26小幡森下・濱田
27佐藤
28榮枝元山小野寺・ガルシア
29ディベイニー豊田
30植田中野島田
31熊谷
32長坂大山木浪近本
33坂本
34糸原
35〜梅野・伏見
人数99774

支配下選手を、今季の年齢とポジション(投手は右左、野手は打席の右左)で分けたのが上の2つの表だ。投手は20代半ばに人数が多い一方、野手は左打ちの外野手が4人しかおらず、内野の右打者も、山田、百﨑、谷端、立石正広ら20代前半の選手がまだ1軍に定着していない。

野手の課題―1〜5番以外の打力と、佐藤の後継

1〜5番とそれ以外の大きな差

区分打席打率出塁率長打率OPS本塁打打点
主力5人(近本・中野・森下・佐藤・大山)2816.295.371.473.84599315
それ以外の野手2311.205.273.276.54826174

今季の阪神打線は、1番・近本光司、2番・中野拓夢、3番・森下、4番・佐藤、5番・大山の1〜5番が強力だった。この主力5人の合計はOPS.845。一方、それ以外の野手は打率.205、OPS.548にとどまり、本塁打もチーム125本のうち26本しかない。

6番以降を任された髙寺望夢(OPS.592)、坂本誠志郎(.606)、前川右京(.660)に加え、遊撃は熊谷敬宥、元山飛優、小幡竜平で併用が続き、レギュラーを固定できなかった。主力が強力なぶん打順が固定され、控えの選手を試す機会が少なかったことも、層の薄さにつながっている。

佐藤輝明の移籍で4番と三塁が空く

さらに大きな問題が、佐藤のメジャー移籍だ。今季は打率.306、39本塁打、106打点で三冠王に輝いた4番打者で、チーム本塁打の3割以上を一人で打っている。佐藤が抜ければ、三塁と4番の穴を同時に埋めなければならない。

来季からはセ・リーグでもDH制が導入される。打線に加わる枠が一つ増えるだけに、長打力のある野手の補強は、ドラフトでも重要なテーマになる。

捕手の課題―ベテラン3人の後継者

捕手年齢試合打席打率本塁打打点OPS
坂本誠志郎3397319.1971036.606
伏見寅威35〜54149.221016.542
梅野隆太郎35〜2783.21914.572
嶋村麟士朗233041.19515.463
中川勇斗221025.05302.355
榮枝裕貴2821.00000.000

今季の阪神は、坂本、伏見寅威、梅野隆太郎の3人を併用して戦った。しかし、坂本は今年11月に33歳、梅野は来季で36歳、伏見は来年5月で37歳と、全員が30代。捕手の人数は多いものの、中川勇斗(22歳)は10試合、嶋村麟士朗(23歳)は30試合の出場にとどまり、20代の捕手で1軍に定着した選手はいない。

当サイトの12球団ドラフト戦略の記事では、阪神の捕手は人数が多いことから補強の優先度を低く見ていた。しかし、1軍で計算できる捕手がベテランに限られている現状を考えれば、即戦力の捕手を獲得して世代交代を進める判断は理にかなっている。

1位候補・渡部海とは

渡部は大阪・住吉区出身の右投げ右打ちの捕手で、身長180センチ。智弁和歌山高では2年夏に全国制覇を経験し、高校通算38本塁打を放った。青山学院大では1年春から正捕手を務め、3年時から2年連続で大学日本代表に選ばれ、主将も任されている。東都リーグでは通算11本塁打を記録しており、「強肩強打の大学ナンバーワン捕手」と評価される。

阪神の球団関係者は「将来のことを考えると競合覚悟でも指名する価値のある選手」と評価し、肩、インサイドワーク、リーダーシップのいずれも一級品とみている。複数の球団が1位指名するとみられ、競合は必至だ。

競合で外れた場合の候補として、亜細亜大の前嶋藍捕手の名前も挙がっている。前嶋は今季、10月13日に川尻啓人が達成したノーヒットノーランでマスクをかぶった強肩捕手だ。そのほか、立命館大の西野啓也、明治大の福原聖矢、日本新薬の笹原愛斗らの捕手もリストアップされている。

投手の課題―左の先発とベテラン救援の後継

投手投年齢登板勝敗SH投球回防御率
村上頌樹右282710900180.11.85
髙橋遥人左3123163001591.87
才木浩人右2825105001542.51
大竹耕太郎左31187900101.22.74
工藤泰成右2557311213601.05
伊藤将司左30122300583.10
木下里都右25454201651.11.58
ドリス右35〜53241919492.20
岩崎優左35〜50331119462.54
及川雅貴左25462101143.13.74
下村海翔右2491200374.86
伊原陵人左2684200363.25
ルーカス左307130030.23.82

投手陣は12球団でも屈指の陣容だが、年齢構成には課題がある。左の先発で投球回が多いのは髙橋(31歳)、大竹耕太郎(31歳)、伊藤将司(30歳)と、いずれも30歳以上。26歳の伊原陵人が8試合で4勝を挙げたものの、ローテーションに定着したとは言えない。救援も、勝ちパターンを担う岩崎優とドリスが35歳以上だ。工藤泰成(25歳、防御率1.05)、木下里都(25歳、1.58)らが台頭したとはいえ、数年先を見据えた投手の補強も必要になる。

報道によると、阪神は即戦力投手として、近畿大の宮原廉、立命館大の有馬伽久、関西大の米沢友翔らを視察している。

ポジション別のスタメン出場回数

今季143試合のスタメンを、ポジション別に集計した。カッコ内はスタメンでの出場試合数だ。

ポジション1位2位3位
捕手坂本(81)伏見(40)梅野(22)
一塁大山(140)木浪(2)ガルシア(1)
二塁中野(128)髙寺(8)熊谷(4)
三塁佐藤(125)立石(16)木浪(2)
遊撃元山(47)熊谷(39)木浪(29)
左翼前川(48)髙寺(26)森下(18)
中堅近本(90)髙寺(42)福島(6)
右翼森下(123)佐藤(18)髙寺(2)
指名打者前川(4)嶋村(3)福島・ディベイニー(各1)

一塁の大山(140試合)、二塁の中野(128試合)、三塁の佐藤(125試合)、右翼の森下(123試合)は、ほぼシーズンを通してスタメンに名を連ねた。打順も、3番・森下が134試合、4番・佐藤が133試合、5番・大山が130試合、2番・中野が120試合と、1〜5番はほとんど固定されていた。一方で、ポジション別に見ると、主力以外の部分には次のような課題が浮かぶ。

遊撃:4人を併用、最多でも47試合

遊撃は元山(47試合)、熊谷(39試合)、木浪(29試合)、小幡(28試合)の4人が併用された。今季のOPSは元山の.577が最も高く、熊谷.485、木浪.508、小幡.502と、打撃でも物足りない。守備位置を固定できず、打線の中でも穴になっている、最も補強が必要なポジションだ。

左翼:レギュラー不在

左翼も、最多の前川が48試合で、髙寺(26試合)、森下(18試合)、福島圭音(17試合)らが入れ替わった。左翼に入った選手のOPSは前川の.660が最高で、定位置をつかんだ選手はいない。

中堅:近本の不在時は内野手の髙寺が代役

中堅は近本が90試合でスタメン出場したが、2番目に多いのは本職が内野手の髙寺で42試合だった。近本が故障で離脱した期間に、外野の控えから代わりの選手が台頭しなかったことが、この数字に表れている。

三塁:佐藤の後継は立石の16試合のみ

三塁で佐藤以外にスタメンを経験したのは、ルーキーの立石(16試合、OPS.461)と木浪(2試合)だけだ。佐藤は右翼でも18試合に出場しており、メジャー移籍となれば、三塁と4番に加えて右翼の起用にも影響する。

捕手:3人併用、全員が30代

捕手は坂本が81試合でスタメン出場の約6割を占め、伏見が40試合、梅野が22試合だった。20代の捕手がスタメンでマスクをかぶった試合はない。

指名打者:来季は143試合分の枠が必要

今季の指名打者は交流戦の9試合だけで、前川や嶋村らが務めた。来季からはセ・リーグでもDH制が導入されるため、143試合を通して打線に加わる長打力のある打者が必要になる。

スタメンの数字から見える補強ポイントは、遊撃、左翼を中心とした外野、佐藤の後継となる三塁、捕手、そしてDHだ。1〜5番が固定されていたぶん、6番以降と控えの層の薄さがはっきりと表れている。

阪神のドラフト戦略

ここまでの分析を踏まえると、阪神のドラフト戦略は次のように整理できる。

1位:即戦力捕手・渡部海(外れ1位は前嶋藍)

ベテラン3人の後継者として、即戦力の捕手が最優先だ。渡部は大学日本代表の主将を務める捕手で、早い段階で1軍の戦力になることが期待できる。競合した場合でも、前嶋という強肩の捕手が控えている点は、阪神にとって心強い。

2〜3位:長打力のある野手

佐藤の移籍とDH制の導入を考えれば、2位以降では長打力のある野手を狙いたい。報道では、外野の長打力型として大阪商業大の春山陽登、東北福祉大の佐藤悠太、東京ガスの藤澤涼介らが阪神の視察対象に挙がっている。左打ちの外野手が4人しかいないチーム事情も、外野手の指名を後押しする。

また、遊撃手もレギュラーを固定できなかったポジションだ。上位で長距離打者を取れなかった場合でも、中位以降で守備力の高い遊撃手を加えたい。

3位以降:左の先発と救援の候補

左の先発が30歳以上に偏っていることを考えれば、即戦力の左腕は重要な補強ポイントだ。有馬や米沢といった大学生左腕は、他球団も上位で狙う可能性が高い。上位で野手を優先する場合、中位以降で投手の素材型や、将来の先発候補となる高校生左腕を指名する選択肢もある。

まとめ

  • 阪神は青学大・渡部海を1位指名する方針。外れ1位候補には亜大・前嶋藍
  • 捕手は坂本・梅野・伏見と30代のベテランに頼り、20代で1軍に定着した捕手はいない
  • 野手は1〜5番の主力5人(OPS.845)とそれ以外(.548)の差が大きい
  • 佐藤輝明のメジャー移籍が濃厚で、4番と三塁の後継が必要。来季はDH制も導入
  • 投手は左の先発が30歳以上、救援の岩崎・ドリスが35歳以上で、世代交代も課題
  • 2位以降は長打力のある野手、遊撃手、左腕の補強がポイント

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出典

・阪神、青学大・渡部海のドラフト1位指名決定的に|サンケイスポーツ
・【スカウト会議】阪神がドラフト1位に即戦力捕手照準|ドラフト会議ホームページ
・【スカウト会議】阪神がスカウト会議、ドラフト1位大本命に青学大・渡部海捕手|ドラフト会議ホームページ
・2026年 阪神タイガース|スタメンデータベース
・NPB.jp 2026年度 セントラル・リーグ チーム勝敗表
・NPB.jp 2026年度 阪神タイガース 個人打撃成績
・NPB.jp 2026年度 阪神タイガース 個人投手成績

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