セ・リーグでは阪神と巨人による0.5ゲーム差の首位攻防戦が注目を集めているが、9月に入って最も勝率が高いのは実はDeNAだ。9月は8勝2敗、チーム打率もリーグトップと、打線が絶好調の状態が続いている。なぜDeNAは9月にこれほど強いのか。試合ごとの個人成績データから、その要因を掘り下げる。
9月のチーム成績―8勝2敗、貯金を大幅に積み増し
9月に入ってからのDeNAは8勝2敗と、セ・リーグ6球団で最も高い勝率を残している。8月末時点でCS圏内ギリギリだった順位も、この9月の快進撃でCS出場はほぼ確実とした。
要因(1) 打線全体がまんべんなく好調
9月の個人成績を見ると、打線の広い範囲で高打率・高出塁の選手が並んでいることが分かる。
| 選手 | 打数 | 安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 宮﨑 敏郎 | 25 | 8 | .320 | 2 | 6 | .946 |
| 宮下 朝陽 | 23 | 8 | .348 | 1 | 4 | .897 |
| 井上 朋也 | 20 | 6 | .300 | 2 | 6 | .933 |
| 度会 隆輝 | 44 | 15 | .341 | 2 | 6 | .893 |
| 佐野 恵太 | 23 | 7 | .304 | 1 | 5 | .882 |
| 筒香 嘉智 | 31 | 8 | .258 | 2 | 4 | .827 |
| 牧 秀悟 | 31 | 7 | .226 | 2 | 7 | .817 |
打数が最も多い度会隆輝が.341、3割超えの選手が主軸クラスに複数並び、OPSが.900前後の選手も5人に上る。一人のスター選手に頼るのではなく、上位から下位までまんべんなく高い出塁・長打を記録できていることが、9月の得点力を底上げしている大きな要因だ。
後半戦から活躍が目立つ新人宮下朝陽や移籍後初本塁打からスタメン出場を続ける井上朋也などの若手陣が下位打線ながら主力クラスの成績を残している。一軍再昇格組の活躍も含め、レギュラーとベンチ層の両方が機能していることがうかがえる。
要因(2) ブルペン陣が事実上の無失点行進
打線の好調ばかりが取り沙汰されがちだが、9月のDeNAはリリーフ陣も際立って安定している。
| 投手 | 登板 | 自責点 | 奪三振 | 与四球 |
|---|---|---|---|---|
| 中川 虎大 | 6 | 0 | 3 | 2 |
| 浜地 真澄 | 5 | 0 | 4 | 0 |
| 伊勢 大夢 | 5 | 2 | 1 | 2 |
登板数の多い勝ちパターン陣が軒並み自責点0~2に抑えており、リードした試合を確実にものにできる状態が続いている。また、若松や吉野など勝ちパターン以外の投手の好投も目立っている。
打線の援護に加えて、終盤の逃げ切り力が安定していることも、9月の高勝率を支える大きな柱になっている。
まとめ―打線の「広さ」とブルペンの安定が9月の強さの正体
DeNAが9月に強い理由は、一部の選手の一時的なホットストリークではなく、打線全体の広い好調と、勝ちパターンを担うリリーフ陣の安定という二つの要素が重なった結果だと言える。ここ数年のDeNAは秋口から強さを発揮するが、残りのレギュラーシーズン・CSでの戦いぶりにも注目したい。。